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奥州わらべうた遊びの会 Blog spaceho.exblog.jp

岩手県奥州市を中心にわらべうた遊びを楽しんでいる 「奥州わらべうた遊びの会」の活動の様子とおたより集です


by 奥州わらべうた遊びの会
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お月見

今年の秋雨前線は、あまりにも早くに出現しました。

例年ですと、8月いっぱいは残暑。
9月は暑さも少しおさまっても、日中は暑く、お彼岸を迎えてようやく程よい季節に。
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉の通りに。お彼岸を過ぎると、秋雨の始まり。長雨が続きます。
10月になってようやく前線も姿を消し、体育の日には、素晴らしい秋晴れとなる。というのが、今までの季節だったように思います。

しかし今年は8月にすでに秋雨が。
この調子で季節が進んでいったら、冬の訪れが早いのでしょうか。
それとも、秋が長いのでしょうか。

9月23日は秋分の日です。
昼と夜の長さが同じ日。
つまり太陽が最も東に近いところから昇り、最も西に近いところに沈む日です。

「最も真西に近いところに沈む日」ということで、昔の人は、西にあるといわれている極楽と、私たちがいる現世とがつながる日、と考えました。
その日を真ん中として1週間を「彼岸」、その真ん中の日を「彼岸の中日」といい、お墓参りをする期間としました。

お彼岸は、3月下旬の春分の日を挟んで1週間、「春のお彼岸」もあります。

9月13日は十五夜のお月見の日です。
十五夜は、旧暦(お月様の暦)の8月15日の月です。
1年で最も月が美しく見えるとされている、旧暦の8月(今の9月頃)にお月見をするのです。
こんな短歌があります。

つきづきに つきみるつきは おおけれど つきみるつきは このつきのつき

どんなことを詠っているのでしょうか。
みなさん考えてみてくださいね。
答えは次回のおたよりで。

そして、10月11日は十三夜のお月見です。
十五夜のお月見は中国から伝わった風習ですが、十三夜は日本独自のものです。

なぜ十三夜のお月見が生まれたのでしょう。
日本人の感性には、「完全に満る前のものに、魅力を感じる」というものがあるといわれています。
例えば桜も満開よりもこれから花開くつぼみが少し混じっている、8分咲きを美しいと感じるというものです。

「美しい」という言葉ではなかなか表しにくいのですが、これからの満るエネルギ-がそこにあったり、若々しさを感じる、これからの期待をも含めて楽しむことができる、というようなものではないかと私は思います。

月に関しても、これから満月になる、という少し欠けている月を愛でる、というのが、「十三夜のお月見」です。

すすき(稲の穂を表している)、季節の野菜や果物、お団子を、必ず外に出して供えます。
そして月の光を浴びさせます。
浴びさせたお供え物を食べることで月のエネルギーを頂くことができると考えられています。

今年は、十五夜と十三夜、両方のお月見をしてみてはいかがでしょうか。(おたより 2019.9月号)

by ghooo2 | 2019-09-04 22:10 | 歳時記・秋